沈思雑考Blog

ソレイユ経営法律事務所の代表である弁護士・中小企業診断士
板垣謙太郎が日々いろいろと綴ってゆく雑記ブログです。

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317)投資をしない理由

先週末、弁護士7名で飲む機会があった。
飲み会自体は、とっても楽しく、
本当に、いい仲間に恵まれた!
と改めて実感した次第だ。

それは、それとして。
二次会で「投資してる?」という話になり、
「いや、してない…」との回答ばかり。

7名のうち、現時点で投資をしてるのは、
私を含めて2名のみ、といった感じだ。

昨今、「貯蓄から投資へ」と言われ、
今年からは、新NISAも始まった。

私は、新NISA制度の発表があった時、
日本中が新NISAで盛り上がるのでは?
なんて、思ったりしたものだが、
どうも巷では、さほど盛り上がっていない。

これは、何故なんだろうか?
人々が、投資をしない理由は何なのか?
ということは、常々、疑問に思ってきた。

ネットで、投資をしない理由を拾ってみると、
大きく分ければ、3つの理由に集約できる。

(1)余裕がない
収入が少なくて、投資に回す余裕がない。
生きていくだけで、精一杯。

(2)投資そのものに懐疑的
損する可能性があるなら、預金で十分。
20年後に2倍になるとか、怪しすぎる。
メリットばかり言われるが、絶対に裏がある。
国が勧める制度は、裏があるから信用できない。

(3)面倒くさい
口座開設や銘柄選定自体が、面倒くさい。
時間に追われていて、いつも後回しになる。
理解ができないので、やる気にならない。
勉強する時間も無いし、勉強する意欲もない。

上記(2)と(3)は、
とにかく、実際に投資を始めてみれば、
その有用性は、絶対に理解してもらえるはず。

そして、上記(1)についても、
確かに、収入をアップさせるのが先決だが、
それでも、月額1000円でもいいから、
やはり、実際に投資を始めてみれば、
投資の威力に驚くことであろうし、
投資に回すお金を増やそうと思うはずで、
収入アップのモチベーションにも繋がる。

投資については、
投機やギャンブルと混同している人も多く、
投資=怖いもの、というイメージが強い。

資本主義社会で生きている限り、
投資は全ての人が実践していくべきものだが、
日本では、まだまだ低調な感じだよねえ。

投資・投機・ギャンブルは、全く違うもの。
投資=価値増大を期待する長期保有
投機=価格変動を予想する短期売買
ギャンブル=高揚感を追求する娯楽
ということだ。

投資という用語がしっくりこないなら、
「資産運用」という用語を使うべきかもね。

ところで、弁護士の場合、
上記(1)~(3)の理由以外の、
投資をしない理由がありそうな気がする。

思うに、弁護士が投資をしない理由は、
(4)一生、弁護士を続ければいい。
(5)困っている未来が実感できない。
(6)預金だけで十分な金額が貯まる。
といったところではなかろうか。

まあ、上記(4)と(5)については、
未来永劫、ずーーーっと、
「健康」と「やる気」が続くならば、
それはそうだろうけどね、としか言えない。

だが、いつ健康を害するかは分からないし、
いつまでも、やる気満々!とはいかないはず。
冷静に考えれば、これらは自明の理。

だが、上記(6)の理由については、
何故、預金ではダメなのか?
をシッカリ理解してもらう必要がある。

勿論、弁護士にも格差がある時代だが、
弁護士を30~40年も続ければ、
1~2億円の預金を築き上げることは、
決して不可能なことではない。

だが、預金が決定的にダメな理由は、
「枯渇する恐怖」と常に闘い続ける点だ。

例えば、1億円の預金があっても、
年間250万円を取り崩せば、
40年後には枯渇する。

年間400万円を取り崩せば、
25年後には枯渇する。

では、2億円なら、絶対に大丈夫か?
年間400万円を取り崩しても、
50年間は枯渇しない。
確かに、それなら一安心だろうか?

だが、この机上の計算には、
決定的な「落とし穴」がある。

それは、弁護士によって、
「生活レベル」がバラバラ!
ということを頭に入れていない点だ。

1億円を貯めた弁護士と、
2億円を貯めた弁護士とでは、
おそらく、その「生活レベル」は違う。

2人とも、
爪に火を灯すようにして、
節約に節約を重ねて、預金を貯めた、
ということでは、決してないはずだ。

それぞれの生活レベルを謳歌しつつ、
1~2億円を貯めたはずなのだ。

ということは、
1億円を貯めた弁護士と、
2億円を貯めた弁護士とでは、
その年間生活費は、決して同一ではない。

結局、2人とも、
同じような年齢になって、同じように、
預金が「枯渇する恐怖」と対面することになる。

もしも、虎の子の預金が、
残高1000万円になったとしたら…。

おそらく、2人とも、もはや、
預金に手を付けることはできなくなるはず。

どれほどの預金を貯めても、
預金というものは、
常に「枯渇する恐怖」と闘うことになるのだ。

という訳で、
預金という形ではなく、
増殖する可能性の高い「投資資産」として、
コツコツと積立を続けていく!
やはり、これしかないのである!!

投資資産は、生涯に渡って、
投資をずーーっと続けながら、
決めたルールに従って取り崩していく、
ということなのである。

こうすることで、生涯に渡って、
「枯渇する恐怖」と対面することなく、
平穏に豊かな気持ちで、
セカンドライフを謳歌できる!!
ということなのだ。

投資に抵抗がある人達は、
是非とも、少額でもいいから、
「今、すぐに」始めてみること!
とにもかくにも、これに尽きるね!!