沈思雑考Blog

ソレイユ経営法律事務所の代表である弁護士・中小企業診断士
板垣謙太郎が日々いろいろと綴ってゆく雑記ブログです。

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106)人間力がカギ

 昨年に引き続き、顧問先の社長夫妻にお世話になりつつ、防衛大学校開校記念祭に赴いた。
 今回は、残念ながら妻子は家に残ることとなったが、昨年同行できなかった妻の両親を連れて行くことが出来、1泊2日の実に思い出深い小旅行となった。

 観閲式の統率美は、相変わらず「凄い!」の一言。
 また、昨年は見逃してしまった名物の「棒倒し」も、実に迫力満点!!
 ということで、大いに感動して帰ってきたところだ。

 いやあ、本当に有難い限りである。
 感謝・感謝・感謝。

 さて、今年は、開校60周年の節目ということもあり、観閲式には防衛大臣が観閲官として登場した。
 その防衛大臣が、実にいい訓示を述べていた。

 中でも、自衛隊の幹部候補生である防大生の場合、「学力・体力」を鍛えることは勿論ながら、何よりも「人間力」の鍛錬が最重要であるという趣旨の訓示が素晴らしかった。

 人間力というのは、人としてのバランス力・総合力・統率力のような意味で述べられていたようだが、まさに、どの社会においても最重要な資質であろう。

 我々弁護士が関与する法的紛争においても、法理論だけが解決のための唯一の道具なのではなく、結局、最後の最後は「人間力」が解決の決め手になるように思う。

 今になって思えば、私が青春時代を過ごしたPL学園という所は、実に「人間力」を鍛えるには最適な場所であった。

 全寮制である上に、防大さながらの組織生活を実践していたので、知らず知らずのうちに「社会勉強」をさせてもらっていたに違いない。

 私は有難くも、中学も高校も「大体長」という学生組織のトップを経験することが出来、組織を統率することの難しさ(人は思い通りにならないということ)をイヤというほど思い知らされたものだ。

 何だか、当時は、自分の思い通りにならないことに対して、いつも「怒り」の感情を燃え上がらせていたような気がする。

 なんて思っていたら、最近、上の子が同じような「怒り」を感じているようなのだ。

 上の子は、バスケ部の副キャプテンをやっているのだが、部員たちのモチベーションの低さやつまらない部員同士の対立に対して、いつもカリカリしているみたいで、このところは、爆発寸前のようだ。

 いやはや、当時の私自身を見ているようで、「うん・うん、分かるぞ~。」と言ってやりたくなる感じだった。

 彼女にとっては、今が、とっても良い社会勉強のチャンスなんだろう。
 青春時代の良い意味での「怒り」は、大切な「人間力」向上のカギである。

 親としては、シッカリと見守ってやりたいところだ。
 
 言い古された言葉だが、
 「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる!」
ということが真に実感できれば、どんな社会にでも適応して生きていけるように思う。

 結局、世の中には、自分でコントロールできる事とどうしようもない事の2つしかない。
 そのことを悟るだけでも、余計な迷いは全て消え去るはずだ。

 最後に、このあたりのことを絶妙に表現した神学者の言葉を御紹介したい。

 
神よ、
 自分が変えることのできない物事を受け入れる平静さと、
 変えられる事を変える勇気と、
 両者の違いが分かる賢明さを、
私に授け賜え。