沈思雑考Blog

ソレイユ経営法律事務所の代表である弁護士・中小企業診断士
板垣謙太郎が日々いろいろと綴ってゆく雑記ブログです。

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10)IT・会計・英語

 現代ビジネスパーソンの「必須スキル」なのだそうだ。現代版「読み・書き・そろばん」といったところか。
 まあ、これらの分野には、各々、その道の専門職(プロ)が存在するのだから、一般のビジネスパーソンに求められているのは、あくまでも、情報の収集・分析・表現等々の「道具」として活用できるレベルの基礎的スキルだろう。
  そして、かかるビジネススキルにプラスアルファして、自らのライフワークとしての「専門分野」をとことん探究していく、というのが理想的なビジネスライフということだ。

 確かに、情報化社会が加速する中、ITを道具として使いこなせなければ話にならないし、ビジネスが営利を追求するものである以上、会計の知識なしにはビジネスそのものを理解することすら不可能である。
  また、外資系企業との取引が無ければ英語は不要と考える人もいるだろうが、世界中に溢れている情報の大半は英語であることを日本人はすっかり忘れており、少なくとも英語が「苦労なく読める」ことはビジネスを展開する上で肝要なことなのだ。
 
 弁護士も、時として企業を相手に仕事をする以上、また、自らも個人事業者である以上、ビジネススキルの習得は必須である。
 それに、渉外弁護士(国際弁護士)や特許弁護士でなくとも、交通事故案件などで必要となる医学的知識や工学的知識などは英語の原文にアクセスできた方がベターに決まっている。
 私が弁護士になりたての頃、「弁護士に不要な知識は何一つ無い。」と言われたことがある。社会のあらゆる紛争ごとが仕事のフィールドである以上、それは当然のことなのだろう。
 だが、残念ながら、司法試験で問われるビジネススキルは何一つ無いし、弁護士は基本的に多忙なので、自己研鑽をする余裕すら無い(多分に自己弁護の感は否めないが)、というのがこれまでの弁護士像であったろう。その意味で、ビジネススキルの弁護士間「格差」は甚だしいものがあるはずだ。

 ビジネススキルには、IT・会計・英語のほかにも、MBAで学ぶような経営全般に及ぶ基礎知識も含まれようが、かく言う私も、学校で人並みに英語を学んだ以外は、意識的にビジネススキルを身につけようと思ったことなど皆無であった。
 これではイカンと思い、まず手始めに、<初級シスアド>と<日商簿記2級>の試験を受けてみることとした。どちらの試験も、1ヶ月程度まじめに勉強すれば十分合格レベルに達することが出来る基礎的な内容であるが、それでも知らないことが多く、やはり勉強してみて良かったと感じた。受験という目標を設定しなければ、体系的に学習することはあり得なかったとも思う。
 ちなみに、初級シスアドは、私が受験した回を最後に廃止となった。代わって、より基礎的な<ITパスポート>という資格が新設されたようだ。

 何とか2つの試験とも合格できたが、合否云々よりも、基礎的な知識が身についたことと、良い生活リズムが確立できたことが収穫であった。
 と言うのも、当然ながら、本業に支障をきたすわけにはいかないので、勉強時間を捻出するのは「朝」の時間帯しかあり得ない。結果、朝早く起きて勉強するという習慣が身についたのである。お陰で、夜は子供たちと一緒のタイミングで寝てしまうことも多くなった。まさに、子供たちの手本のような生活を率先して実践できているわけだ。
 また、朝起きというのは気分的にも気持ちいいので、心身ともに健康になっていく実感がある。できれば、この習慣はずっと維持していきたいと思う。
 私自身、朝起きが得意というわけではなかったが、とにかく、一度無理して早起きしてしまうのが「コツ」だと分かり、何とか続けられるようになった。人間、無理して早く寝ることは本当に難しいので、「早く寝るのではなく、早く起きる。」ということだ。

 さて、今後も、しばらくの間はビジネススキルの拡充に努めていきたい。
 特に、中小企業法務を探究していくためには、ビジネスそのものに対する基礎的知識は必須であろうと痛感しているところである。
 何かを学ぼうとすれば、取り敢えず関連資格の取得を目指すのが最短コースであろうから、次なる目標に向け、引き続き「早起き」を実践していくつもりだ。