沈思雑考Blog

ソレイユ経営法律事務所の代表である弁護士・中小企業診断士
板垣謙太郎が日々いろいろと綴ってゆく雑記ブログです。

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88)開業準備ドタバタ記

 本日、ようやく新事務所のHP(ホームページ)が立ち上がった。
 まだまだコンテンツは「スカスカ状態」だが、6月1日のオープンに向けて、シッカリと内容を充実させていきたいと思う。

 まあ、本来であれば4月1日にスカッと立ち上げるつもりだったが、諸事情により1か月遅れでの立ち上げとなってしまった。
 HPの立ち上げが随分と遅れてしまったため、そこに張り付いているブログも必然的に長らくの「お休み状態」であったが、今後は、楽しみにして下さっている方々もいらっしゃるので、ジャンジャンと書いていきたい!!

 ちなみに、ブログのタイトルも前と同じでは芸が無いので、「沈思」としてみた。
 辞書によれば、沈思とは「深く考えること」で、雑考とは「系統だっていない種々の考察や考証」のこと。
 要するに、「あれやこれやと、いろんな事を幅広く、そして、時には深く考えてみよう!」というイメージで、今までのブログ記事と傾向的には全く同じものである。

 それから、従来のブログへのアクセス解析をしてみると、有難いことに、今でも過去の記事へのアクセスが結構あったりするので、HP業者さんに無理を言って、アーカイブとタイトル一覧も設定して頂いた。
 お時間がおありの方は、過去の記事へのアクセスも是非!!

 さてさて、来月1日に迫った新事務所開業に向け、目下のところ、ドタバタと雑事に追い立てられる日々を過ごしている。

 4月2日に中嶋弁護士が北勢綜合法律事務所から独立したため、そのタイミングで、新聞広告・HP・駅前の看板など、弁護士の顔写真入り広告を全て新体制(中嶋弁護士と私の両名が抜けた形)に一新したのだが、この反響が想像以上に大きかった。
 特に新聞広告の反響が絶大で、マスコミに対する私の見方がとっても甘かったと反省している…。

 4月上旬は、連日のごとく、「あの~、まだ、そちらの事務所にいますか?」「い、一体、どうされたんですか?」「今後、どうなっちゃうんですか?」といった私に対する「不安の声」がドドッと押し寄せてしまったのだ。
 私としては、6月1日の新事務所オープンに合わせて、5月中旬にでも御挨拶状を各方面にお出ししようかな、な~んて思っていたのだが、そんな暢気なことを言っている場合ではなくなり、新事務所の電話番号が決まるのを待って、大慌てで御挨拶状をお出ししたという次第。

 いやあ、思わぬ形ではあったが、顔写真入り広告のパフォーマンスの凄さを改めて実感した次第だ。
 逆に言えば、マーケティング戦略としては、顔写真入り広告を利用しない手はないということなんだけどね。

 まあ、こんな失敗もありつつだが、開業準備自体は何とか順調な感じ。
 とは言え、やはり、とっても「大変」である…。
 やることがメチャメチャ膨大にあるので、通常業務に費やすべき貴重な「時間」はどんどん失われていくし、何と言っても「キャッシュ」の流出が半端ではない(!)のだ。ホントに経営に影響を与えかねないレベルだ。

 自営業の場合、4月・7月・8月・11月というのは「納税」によるキャッシュ流出がドッと押し寄せる「特別な月」である。
 これらに加えて、6月・10月・1月には住民税の納付もあるが、4期に分割された住民税1期分だけの納付なので、インパクトとしては大したことはない。
 何と言っても、キツイのは、4・7・8・11月の4つの月なのだ。
ザッと挙げれば、
   4月は、所得税と消費税の納付(確定申告)
   7月は、所得税の予定納税
   8月は、消費税の中間納付と事業税・住民税の納付
  11月は、所得税の予定納税と事業税の納付
といった具合。
 
 今回の開業準備は、ちょうど、上記の「所得税と消費税の納付」と時期的にドンピシャと重なってしまい、税金と開業準備費とを合算すれば、キャッシュの流出がとんでもない結果に…。
 現時点で試算しただけでも、4月・5月の2か月間だけで1000万円(!)を超えるキャッシュが流出してしまう感じ…。ゾッとする金額だ…。

 おまけに、今年は、子ども手当の創設で子の扶養控除が廃止されたのに、スッカリそんなことを忘れて、ドタバタの中で「昨年どおり」の確定申告をしたものだから、税務署から「お尋ね」があり、修正申告までするハメになってしまった…。
 結局、30万円も後から追加納税しなくてはいけなくなった。お恥ずかしい限りの大失態なり…。

 もっとも、本来的に納めないといけない税額は全く変わらないので、何ら損したワケではないのだが、後から追加納税するというのは、心理的に結構キツイものなのだ…。
 こんなことで、扶養控除の有難さと子ども手当のバカさ加減を思わず実感することになってしまったというワケ。

 とまあ、資金繰りはメチャメチャ大変なのではあるが、自らの意思で選択した未来への「投資」であるから、むしろ、ギンギンに「闘志」が漲ってくる感じである。
 もちろん、私自身には、何らの後悔もない。

 ただ、独立を考えている後輩諸君には、開業の「時期」だけは慎重に考えた方がいいと忠告せねばなるまい。
 当然ながら、キャッシュを全て使い切ることは「御法度」であるから、開業時期の選択を誤ると、巨額の借金をしなくてはならなくなる。
 一方で、固定費はできる限り抑えるべきなので、固定費の代表格である借金は、言うまでもなく「ゼロ」がベストなワケで。
 結局、借金するくらいなら、事務所のあらゆる「モノ」のランクを下げるべし、という身も蓋もない結論に至るのだが、今度は、あまりにランクを下げ過ぎると、クライアントとの関係がビミョーになる、という「ジレンマ」に陥ってしまうのだ。
 もちろん、このジレンマは、あくまでも来訪用の事務所を構えることを前提とした場合の話ではあるが。
 自宅兼事務所ということで割り切り、クライアントとの打合せは外部施設を利用するというスタイルを徹底するならば、事務所の「見てくれ」なんて全く気にする必要はないけどね。

 私の場合、従来どおり、事務所にクライアントを呼ぶスタイルを前提としたので、「できる限りムダは省きつつも、ランクを下げ過ぎることなく」というバランス感覚に大いに頭を悩ますこととなってしまった。
 まあ、何とか借金をせずに済んだだけ、まずまずの及第点と言えようか。

 最後に、私の開業に関しては、いろいろな方から暖かい応援のお言葉を何度も頂戴しており、本当に感謝・感謝・感謝の毎日である。
 この場を借りて、改めて、心の底から御礼を申し上げたい。

 全ての仕事がそうであろうが、特に士業の場合は、人との「繋がり」が全てであると言ってもよい。
 ある人のために精一杯の仕事をさせて頂き、その人の信頼を得ることができたならば、また次の仕事にも繋がっていく。ずっと、この繰り返しだ。
 士業が提供できる商品というのは、技能だけではなく、人柄や情熱をも含めた、形のない「ヒューマン・サービス」である以上、士業に対する「厚い信頼」なくして、マトモな仕事など舞い込むことはない、と強く断言できる。

 この2か月で、すっかり懐具合も「ゼロ」に近づいてしまうので、この際、いろんな意味において「ゼロ」からスタートする「新人」の心意気で、心機一転、突っ走っていきたいと思う。

 それにしても、何かを始める時って、メチャメチャ気持ちいいっすねえ!!